北岳への小屋泊登山の翌年、日本で5番目の標高を誇る槍ヶ岳への登山を計画しました。また、この年からソロでの山行が始まりました。
槍ヶ岳へは初めてのテント泊での登山に決めました。
初めてのソロでのアルプス登山でいきなりテント泊は体力もスキルも不安があったのですが、前年の北岳肩の小屋での鮨詰め状態が自分には結構堪えた事と小屋から富士山を眺めている時に出合ったテント泊の女性が非常にかっこよくて強烈にテント泊に憧れを持った事から思い切ってテント泊にしました。
とは言っても無理はせず、いつでも撤退する気持ちと小屋泊への変更も念頭に置いて挑みました。
台風が日本に近づいており天気予報もコロコロ変わるなかで山行計画している2日間は曇り予報で何とか行けそうな感じ。
前日、夜に自宅を出て明け方あかんだな駐車場へ到着、数時間の仮眠をとって始発のバスに乗って上高地へ。
共働きで、互いに協力し合いながら子育てに奮闘している中で気持ちよく山へ送り出してくれる妻には本当に感謝しきれない想いがある。
そんな事を考えながら、家を出る時に妻が持たせてくれた弁当を朝ごはんでいただく。
妻のお弁当を食べる機会はあまりないのでうれしいし、美味しい。
お腹も満たされ、いざ出発。
初めてのテント泊、夏山1泊2日の装備でザック重量は20kgを超えていた。"(-""-)"
今から思うと、何を持って行ったんだと思うけど、当時は心配を払拭するためにアレもコレもザックに入るだけどんどん詰め込んだ結果だ。
それでも、序盤の梓川沿いの歩道をガシガシハイペースで突き進む。
休憩無しで横尾に到着。ザックの重さにも負けずに上出来、ここで一服。
横尾を過ぎてから
一気にペースダウン、何とか槍沢ロッヂに到着、ここで大休憩。(-_-;)
ここから本格的な登りが始まる・・。
ババ平を過ぎてカールの登りになったあたりから足が攣りだした・・・(;゚Д゚)
筋肉が落ち付くまで少し待って、少し進んでまた攣るの繰り返し・・・(;゚Д゚)
出来るだけ攣ってる筋肉に負荷をかけないように踏み込もうとするもそんな器用な事できるはずもなく容赦なく攣る・・・(;゚Д゚)
そんなこんなで遠くに見える幕営地の殺生ヒュッテがなかなか近づいて来ない(-_-;)
槍沢ロッヂを出てから何と4時間半、やっとの思いで何とか殺生ヒュッテに到着です。
槍はガスの中"(-""-)"
人気の槍の近くなのに人を見かけないので受付をしながら小屋の人に聞いてみるとテント泊は私だけらしい(;゚Д゚)小屋泊も1人だけ(;゚Д゚)マジかよー。
テント場めっちゃ広いのに1人って・・・。寂しすぎるやろーー(T_T)
この時点で、小屋泊に変えるかめちゃくちゃ悩みましたがせっかくクソ重いザック
背負ってきたのが無駄になるのが嫌で勇気を出して初めてのテント泊を決意。
それなりに何とか設営完了!今にも雨が降り出しそうなので早々とテントの中へ。
こんな山の上に1人。外は雨、風。めっちゃ怖い。気分転換にラジオを掛けるもあまり電波をつかめずノイズ交じりで木魚っぽい音聞こえるし(T_T)ラジオは諦めて早々とご飯を食べて寝る事に。まだ、18時にもなってないのに眠れるが不安の中で寝袋に入って気が付いたら0時でした(*´▽`*)まぁ、前日ほとんど寝てないしね。
ちょっと外の様子を伺う。
雨は上がったようでホッとしてまた爆睡。
あさ5時起床、外を確認。
初槍キターーーーーーーーーー!!(/・ω・)/
槍が見えたのはこの時から槍ヶ岳山荘まで登っている最中までで終わり。
後はガスガスのなかを黙々と登っていく。
湿った岩や梯子は怖かったですが、ガスのお陰で高度感をあまり感じることなく登る事が出来ました。
山頂で記念写真を撮ってもらい眺めもないのですぐにテントへ戻りました。
雨で濡れたテントは嵩が増えてザックに無理やり押し込んで何とかパッキング。
殺生ヒュッテを後にし下山中に振り返ると今回の山行で一番のハッキリと槍が見えました。
この直後、浮石に足を取られて思いっきり捻挫しましたが、バスの時間にあまり余裕がなかったので痛みに耐えがんばって歩きました。ちなみに、半年程度痛みが続きました。まぁ、20kgオーバーのザックの荷重も載っていますからね・・。
翌日は大雨予報でしたが、この日はこの後気持ちの良い晴の天気が続きました。
足の痛みに耐え必死に歩いてやっとのことで河童橋に到着。
シンプルだけどとても素敵な言葉です。
帰路の道中、飛騨高山温泉という立派なホテルで日帰り入浴。
広いお風呂で疲れをとるつもりでしたが、後から思えば捻挫直後の足を温めるのは絶対NGだったんだろうと反省。
少しトラブルはあったものの無事に初めてのテント泊登山を無事に終えることができ、大満足の山行でした。