好日日和 Every day is a Good day.

毎日を少しでも楽しむ

赤岳② ~悲喜交交~

2021.9.7

南八ヶ岳縦走2日目

テントを行者小屋に張ったままにして軽身で赤岳→横岳→硫黄岳を縦走し行者小屋に戻ってテン泊し翌日下山の計画に変更しました。10時間の行動を予定。

 

4:00

起床しました。朝ごはんを食べてトイレに行きますが出ません。

私は普段は快便なのですが山に来ると便秘気味になる事が多いです。

臆病で神経質な性格なので環境の変化に弱いんだと思います。

それって山に向いてないのは重々承知してます(笑)

5:00

テン場を出発。

5:10

文三郎尾根と阿弥陀岳分岐に差し掛かりました。

当初の計画では阿弥陀岳も踏破の予定でしたが今回はパスします。

阿弥陀岳/文三郎尾根分岐

土留めの木材を越えていきます。

ん?木材に何か付いてる。( ・`д・´)

木材に何か付いている

有名なマンモス

マンモス!?

洒落てるねー、そういえば赤岳山荘の駐車場にもマムートの幕がかかっていたような・・。

いちいち洒落乙。

段々と辺りも明るくなってきました。

段々と明るく

森林限界を超えようとするあたりから設置された階段が続きます。

階段

朝日に照らされる阿弥陀岳

 

森の中の行者小屋

長い階段

荒々しい山肌

 

文三郎尾根も中盤になり森林限界を超えたあたりで急に腹痛が襲ってきました。

本当に急に(;゚Д゚)アカン・・・。

動けません(;゚Д゚)・・

深呼吸をして体を落ち着けようとしますが今にも漏らしそうな一進一退の膠着状態が続きます。必死だったので時間感覚がなく曖昧な記憶ですが5分くらい悶えていたと思います。お尻に思いっきり力を入れて漏れないように閉めます(; ・`д・´)

環境面でもマナー的にもダメだとわかっていますがもし森林の中なら出してしまっていたと思います。何とか、第一波を凌ぎました。でも、お腹はギュルギュル鳴りっぱなしなので必ずまた来ます。

今から行者小屋に戻るべきか、赤岳頂上山荘まで登るべきか本当に悩みました。

地図アプリで詳しい所在を調べてみると山頂まで行く方が早そうです。

意を決して登る方を選択しました。

慎重に急ぎます。

ザレ場

中岳・阿弥陀岳/赤岳 分岐

6:45

ザレ場を過ぎて阿弥陀岳分岐に到着です。

風が出てきました。

風が、お腹を刺激します(;゚Д゚)『やめてくれ暴発する・・』(;゚Д゚)

ここでも立ち止まって数分間の静かな戦いを繰り広げ態勢を整えます。

風対策でカッパを着込みます。

 

7:00

権現岳との分岐に到着です。もう少し・・・。

キレット分岐

ガレた岩場

ガレた岩場を(お尻の暴発を)恐る恐る慎重に登って行きます。

その時、一組の男性パーティーが追い付いてきました。

私「こんな所ですみませんが、下痢止め持ってませんか?」(; ・`д・´)

男性「持ってないです、ごめんなさい」

私「いえいえ、こちらこそ突然すいませんでした」<m(__)m>

そのパーティーの方々に先に行ってもらい私はお尻と相談しながら慎重に登ります。

遠くに見える富士山や美しい尾根が連なる景色に癒されながら何とか岩場も登り切りました。

いよいよ、小屋が見えてきました。

左手には山頂の赤嶽神社がありますが、それどころではないので通り過ぎて小屋に急ぎます!!(; ・`д・´)

やっと。小屋にとうちゃ・・・・・( ゚Д゚)

閉まってます、いろいろ終わりです

頭が真っ白になってしばらく呆然として色々な事を考えました。
『もう絶対に次の小屋までは耐えられない、登山道の真ん中で漏れるくらいなら少しでも人から離れたところで出すべき、でもこんな山頂にそんな場所はない・・・・』

本当に途方に暮れました。小屋の前で右往左往・・。

そんな時、「トイレ→」の表示を発見!!!!!!!!!!

ダッシュで見に行くとそこにトイレがーーーー!!!!

小屋は休業中でしたがトイレは解放してくれていたのです。

人生でありがたいタイミングでのトイレ ぶっちぎり1位です。

出す前の絶望感と出し切った後の安堵感、2年以上経った今でも鮮明に覚えています。

この時、トイレチップ迷わず1000円入れたこともハッキリ覚えています。

 

8:15

その後、落ち着いた心で山頂に向かい満面の笑みで記念撮影。

阿弥陀岳

迫力ある雄大な景色を十分満喫して、念のためもう一度トイレに行きました。

8:40

一旦、お腹も落ち着いた事を確認して赤岳展望荘の方に下ります。

途中、前日に降った雹を発見。

9:00

赤岳展望荘を通過します。

赤岳展望荘

赤岳

地蔵の頭

9:05

地蔵の頭まで下りてきました。
計画ではこのまま横岳に向かう予定でしたが今は治まっているとは言え早朝の苦しみをまた繰り返す可能性もあると考えるととても縦走する気持ちにはなれませんでした。

今回は撤退で地蔵尾根を下ります。

地蔵尾根

眼下には目指す行者小屋

10:02

行者小屋のテントに帰ってきました。

撤収し下山を始めます。

11:00

賑わう行者小屋を後にします。

帰りも南沢を通ります。

1:09

北沢/南沢分岐 登山口に戻ってきました。

やはり苔が抜群にきれいですごく気持ちの良い登山道です。

私の中でここまで苔を楽しめるのはこのルートがNO.1ですね。

トリカブト

 

あと、登山で信州に来るようになって薄々気になっていたのですが、これトリカブトの花ですかね?結構、よく見かけます。

気になって写真を検索したらかなり似ているのでそうかなーと思っていますが初めて知ったときは『あの、サスペンスに使われるトリカブト!!?』とかなりテンションが上がって写真をたくさん撮ったのを覚えています。

 

13:56

八ヶ岳山荘に到着です。

八ヶ岳山荘

初日はゆっくりと見れなかった山荘内を見せてもらいました。

登山用品も販売していたり軽食も食べられお風呂もあります。

八ヶ岳山荘

八ヶ岳山荘

壁には有名人のサイン色紙がいっぱい飾ってありました。

平出和也さんや田中陽希さん、天津木村さん、ひがしのり、意外なところは藤井フミヤさんのサインも。趣味で登山されるのかな。

平出和也さん、地元がこの辺りなんですね~。

八ヶ岳山荘

八ヶ岳山荘

山荘の方が、駐車券を持ってきてくれたらコーヒーサービスありますよ!と声をかけてくれました。車に駐車券を取りに戻って見てみると確かに書いてる。

因みにこの駐車券、表はMSR八ヶ岳のすごくカッコいいデザインでしかもステッカーになってます。とことん洒落乙だぜ、八ヶ岳

駐車券の裏

駐車券 表

美味しいコーヒーを頂きました。コーヒーを頂きながら入浴について聞いてみると「今入れますよ!」( `ー´)ノとの事!。

浴場に行くと私一人だけ、貸切です(*´▽`*)

身体を洗い湯舟に入ります。

熱いぃぃっ(; ・`д・´) サイコーーー(*´▽`*)

本当、最高に気持ち良かったです。沁みました。

 

全く予定通りに行かなかった今回の山行でしたが、突然の腹痛への備えが必要だという学びがありました。次回の山行に活かしたいと思います。

koujitubiyori.hatenablog.com